【ホテル接客】人と接することが好きでソムリエに

接客の悩み体験談

50代男性で航空系ホテルにおいてソムリエとして接客全般に携わってきました。
おもにフレンチレストランでの接客でしたが希望があれば和食などに手伝いへ行くこともあり、さまざまな場面でお客様が希望されるワインについて提案を行ってきました。

私が接客業を選んだ理由としては「人と接することが好きだった」という性格もありましたが、接客業を通じて人間性を高めることが出来るのではという期待があったことで業界入りを考えました。

ジャンル柄という事もありますが接客業を継続していると先輩ソムリエが専門知識をもって接客している姿に憧れるようになり、キャビンアテンダントでもかなり難関といわれるソムリエ資格取得をめざすようになりました。ソムリエというのは金色のバッジをつけて働く姿も格好良かったのですが、とくにお客様と近い距離感で接しながらアドバイスをしている姿がとても好印象という事で私も考えるようになりました。

無理な注文への対応と厨房との連携

接客で大変だと思ったことはなんですか?何か対策はしましたか?

接客業でもっとも大変と感じたのは「無理な注文」があったときです。ムリな注文というのはメニューにない料理などを注文された場合や、病気などで食することのできない成分があった場面になります。また外国人であれば宗教的に食せない食材があるときなどになります。

このときにもっとも苦労するのが厨房との連携で、厨房側にかなり理解がなければスムーズにお客様の希望を実現することはできません。私も何度か厨房とバトルをしてきた経験がありますが、最終的には「熱意の強いほう」「正しい理屈を持っている方」が勝ることになります。この厨房との連携については若い頃ほど難しく、年齢を重ね役職的にも上になってくほど意見が通りやすいというのが実態です。
例えば遠方から来られたお客様が「今日のメインディッシュは魚」という日に肉料理を希望された場合など、厨房にオーダーを通すと「今日は魚だから」と突き返される場面もしばしばあります。私の場合はわざわざ評判を聞いて遠方から来られたので希望を叶えられない厨房はダメだ!と突き返していました。最後は料理長に話をすると理解してくれる場面が多かったように思います。

お客様の希望を叶えるための行動を考え実行すること

お客様に愛されるために心がけていることはなんですか?

お客様に愛されるためには、とにかく「希望を実現させてあげること」になるかと思います。いくらメニューに掲載されていない料理を注文された場合でも、希望を叶えるためしっかりと対応することで通常の感動よりもはるかに大きな感謝を得ることができます。

この「あと少し」を努力できるかという部分が愛されるための必須条件で、お客様の立場からすると「自分のために精一杯動いてくれた」という印象をもっていただけることになります。

また通常のメニューを注文された場合でもこの考え方は同じで、お客様がお帰りになるまで「いかに喜んでもらえるか」を考えることでより愛されることにつながります。

例えば会話の中から誕生日や記念日などをこっそりと探り、お帰りになる前に小さな花束と一緒に「おめでとうございます!」と言葉を添えるととても喜んでもらえます。ほんの些細なことですがお客様の立場からすると「大切な日を祝ってくれた店」ということで非常に好感を感じていただけるようです。

お客様からお手紙をもらえたことが嬉しかった!

仕事をしていてよかったと思うことはなんですか?

接客業をやって良かったと思えることは多くありますが、その中でもとくに「手紙をいただけること」が最大に嬉しい瞬間です。

通常の接客だけではレストランに来られた役割を果たすことはできますがただそれだけで、普段にプラスして「あと少し」のサービスを心掛けることで結果的にお客様に満足感を得ていただけるようになります。

その「あと少し」がお客様にとってもっとも心に残る瞬間で、家に帰ってからもその感動を伝えようと手紙を送って来てくれるお客様も少なくありません。

もちろん現場で「素敵な時間をありがとう!」など言葉をかけていただけることも嬉しい瞬間ではありますが、忘れたころにこのような手紙をいただけると私たち接客業に携わっている側としては「形に残る感動」ということでとても嬉しいものです。

やはり接客業をしていると「感謝・感動」を分かち合える場面ではもっとも嬉しいと感じる瞬間です。
この「感謝・感動」を得たいために接客業に携わると、日々の疲れも忘れて仕事に没頭できるためとても重要なファクターになると思います。

現場でおこる臨場感を表現した現場づくり

ホテルでの接客業で必要だなと感じたことはなんですか?

接客業でもっとも重要になるのが「しずる感」であると私は感じています。
この「しずる感」というのは言い換えてみると「現場で起こる臨場感」のことで、例えば高級ステーキといっても生肉の写真を見るよりも、ジュワッと焼き立てで煙の出た写真の方がはるかに美味しそうに見えることを指しています。どんな場面でもこの「しずる感」を表現することでお客様が現場を想像しやすく、より集まっていただきやすい店舗を作ることができると思います。

私も最終的には料飲課長という立場でこの「しずる感」を前面に押し出してマネージメントを行ってきましたが、実感としてはとても手ごたえを感じられる結果となりました。現場の雰囲気が垣間見える店舗というのは、どんな広告宣伝よりもはるかに大きな成果を生んでくれる大切な「肝」として持っていただきたいと思います。

これを実現するためにはまず従業員全体が1つになることが重要で、全体をまとめる長が「右向け右!」といえば全員が素直にそっちを向くような雰囲気作りからスタートすることが大切です。すると「しずる感」を作りやすくなり、結果的に広告費用などをかけずとも大きな成果に繋がっていくと私は思っています。

AIロボットにはできない「感動」を届けることを大切に

接客をお仕事にしたい方へ一言アドバイスをお願いします

私から一言だけアドバイスをするのであれば、今後はとくにAI時代という事でロボットなどが接客に携わるようになります。そこで大事にして欲しいのが「感動は人にしかできない」ということです。

お客様はなぜわざわざ店に足を運んで来てくれるのか?を突き詰めた場合に、ただ単純にお腹を満たすためという理由は然りですが、それよりも「感動」を求めてやって来るのだと私は感じています。これはどんな接客業でも同じではないでしょうか。

とくに私が勤務をしていたホテルのレストランなどでは「異空間」として満足していただけるために、特別な感動を与えることが私たちサービスマンにとって大きなやり甲斐になります。最近ではロボット主流の接客業が増えつつありますが、ぜひこの「感動」を与え続けられる接客を心掛けて欲しいと思います。

特に今後はこの「心」というのは重要な要素で、人にしか実現できない大切な部分になっていくと私は感じます。
きっとこの「心」を持ち続けることでAIに負けることもなく、この姿こそ一流のサービスマンと言われる日が来ると思います。

 

まとめ

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